水質のお話 その2

化学式を使わない水質の話①~pHよければすべて良し!?その2

前回の砂糖と塩を使った『中和』調整のイメージはご理解いただけたでしょうか?

今回はそのイメージを水槽のお水に移して考えてみましょう。

アルミナくん

前回で例え話をした砂糖を『酸性物質』、塩を『アルカリ性物質』に置き換えてみるよ!


ミーナちゃん

pHがアルカリ性に傾いたお水があるんだけど、
このお水を中性にするにはどうしたらいいの?

アルミナくん

多くの方が酸性の薬品等を水槽に足すことで中性に調整されているね。

アルミナくん

でも、これには大きな問題があるんだ!

ミーナちゃん

大きな問題?

アルミナくん

そうなんだ。
お水がアルカリ性に傾いていた原因である、
アルカリ性物質が無くなるわけではないんだ。

アルミナくん

しかも、中性にするために酸性物質を水槽内に入れたから、
酸性物質まで多く加わってしまっているんだ!

ミーナちゃん

アルカリ性物質も酸性物質もすべて溶け残っているのね!

アルミナくん

本来、お魚や水草が多く生息している地域のお水は溶け込んだ物質が
非常に少ないお水なんだ。

アルミナくん

酸性に傾いたお水を中性に調整する場合も同じだよ。

ミーナちゃん

この方法で水質調整を行い続けると、
お水に溶け込む物質の量がどんどん増えちゃうのね。

アルミナくん

そうなると、お魚や水草の調子が悪くなってしまったり、
コケが大量発生してしまう原因にもなるんだよ!

アルミナくん

これが『pHは良いのにお魚の調子が今ひとつ』という
問題が起こる最大の原因なんだ!

アルミナくん

pHは表面的な数字だけでなく、
『物質が溶け込んでいる量』のバランスを
イメージしなければならないんだ!

この様な方法で飼育水が良い水になるのならば、汚れた河川や海をきれいにするのはとても簡単です。
自然のお魚も昔のようにすぐに増やせるでしょう。

でも現実は・・・

川などに垂れ流した生ゴミなどの酸化物はアルカリ性物質を入れてごまかしても消えてなくなる訳では無いのです。
お魚たちは戻っては来ないのです。

どうでしょう?思い当たる方も多いのではないでしょうか?

これらの問題を解決するには持ち込まないという発想と、
リバースの基本的な考え方である取り除くと言う発想が必要になります。

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