化学式を使わない水質の話①~pHよければすべて良し!?その1
私がこの業界に入って一番不思議だと思った事の一つにpHの見方があります。
この業界ではとても大切にされている指標の一つですが、表面的な数値だけを目標にすると
『水質(pH)は良いのに上手くいかない』
と初心者の方が混乱する一つの原因となっています。
あまり誰も教えてくれない
大切なひとつの見方、『pHは酸性物質とアルカリ性物質の<量>のバランスである』
という事をお話させていただきたいと思います。
ここからは僕が説明していくよ!
pHという指標に敏感な多くの方は、
様々な薬品を投入して中和調整されます。
お水が酸性に傾いていたら『カキガラ』とか入れることがあるわ。
そうだね。
お水が酸性に傾けばアルカリ性物質を入れて、
アルカリ性に傾けば酸性物質を入れることで
pHという数値は改善されるね。
でも、ここに大きな問題があるんだ!
問題?
お水の中の酸性とアルカリ性を砂糖と塩で例えてみるね!
コップ一杯の水に、
砂糖と塩をそれぞれさじ一杯づつ入れて溶かしたものを
『中性』とするね。
このお水にさらに
砂糖10杯を入れて溶かすよ。
すごく甘いお水になったわ。
左側に傾いちゃった。
この状態から『中性』に合わすにはどうすればいいの?
このお水を『中性』にするためには、
塩を10杯入れて溶かすと。。。
両方が同じ重さになったわ。
『中性』という意味では
追加の砂糖と塩を入れる前も後も同じだよ。
見た目ももちろん透明で同じに見えるね。
ミーナちゃんはどちらかを飲むなら前と後どっちがいい?
最初のお水に比べて、後のお水は砂糖も塩も多くなっているから、
体を壊しそうで嫌だわ。
飲むなら最初のお水がいいな。
そうだね。
僕も最初のお水の方がいいな。
pHという数値だけをみて『中性』に調整するという事はこれと同じことなのです。
何がおかしかったのでしょうか?
どんな問題が起きてくるのでしょうか?